07// 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. //09
 

冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

北朝鮮のミサイルは原発より東京に 田中俊一規制委員長の発言は失言ではない その5 

連載を続けるうちに、話の方向性が田中委員長の発言の是非から北朝鮮問題に移ってきた感じです。

しかし、田中氏の発言は失言ではないという話は既に語り尽くした感があり、それに、タイトルにはたしかに「北朝鮮」とあるわけで、これはこれで良いのではないかとも思います。

とはいえ、単に北朝鮮問題では面白くないので、今回は「反原発派と北朝鮮問題」という取り合わせを中心に、こちらについて少し考えてみたいと思います。

‖ 反原発派は北朝鮮シンパなのか?

いきなりビーンボール気味の見出しになりますがw

その4で、「一般的に(特に原発反対と仰る方は)は、安全保障や抑止力という言葉を聞くと、・・」という記述がありますが、ここでの「原発反対と仰る方」というのは、私が以前から定義してきた反原発派(=底抜けの平和主義者で極端な反米主義、ノイジー・マイノリティー)の意味になります。

北朝鮮問題で反原発派に見られる傾向としては、私の印象としては、北朝鮮の脅威と現実を直視せず、問題を矮小化、あるいは責任転嫁しようとしているように映ります。批判の矛先は、やはりアメリカ、あるいは日本ということになるでしょうか。

北朝鮮の核開発にかんしては、「北朝鮮はせいぜい10発、アメリカは既に何千発も持っているし、日本は核兵器6000発分のプルトニウムを持っている」、「日本は明日にでも核武装が可能」、「それより安倍政権のほうが脅威」、「北朝鮮に対抗して安倍内閣は核武装を閣議決定した(→してませんw)」とか。

ミサイル開発。北朝鮮は国連の安保理決議で、以前からミサイル実験をやめるように言われている(=弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射も認めない)のに、「あれは衛星打ち上げ実験で平和目的」、「日本の衛星打ち上げ実験こそがミサイル実験なのだ」とか。

あるいは、こちらも矮小化や責任転嫁の一例と言えるのでしょうが、日米は北朝鮮への敵視政策をやめ、日本は憲法9条の実践、すなわち日米同盟の解消と自衛隊を解散すれば問題は解決するとか、なんだか北朝鮮の従来からの主張と随分被ってるようなことを仰る方も少なくないですね。

北朝鮮が核・ミサイル開発を進める理由は、これらが「打ち出の小槌」であるという認識があるからでしょうね。すなわち、核・ミサイル開発による一点突破により、アメリカを筆頭とした大国に体制保証を確約させ、恒久的な経済援助を得て一流国になりたいというのが本音と言ったところでしょうか。

そうであるならば、北朝鮮としては、自ら小槌を手放す理由はないでしょうね。仮に日本が一方的に日米同盟や自衛隊を解消・解体して、さらに贈り物の限りを尽くすとすれば、それこそが小槌の効果てきめんというわけですからw

原発反対派への批判として、以前から一部で「原発反対派は北朝鮮の手先だ!」みたいな主張がありましたが、これは私も同感です。この話題を振られると、「そうですよね」としか言いようがないですw

もちろん、反対派と一括りにはできないものの、私が定義するところの反原発派の中には、どうにも北朝鮮びいきなことを仰る方も少なくないです。

人の考え方はそれぞれありますが、例えば原発反対で親北朝鮮的とも受け取られかねない論説が、果たして底抜けの平和主義ではなく、極端な反米主義でもなく、もちろん、北朝鮮シンパでもない世間一般で通用するのかどうか。

仮に、北朝鮮の核・ミサイル開発をこのまま放置して、誰も手が出せなくなれば、これは世界的に「核武装して居直ったらお得」という、大変危険な風潮を高めるおそれがあります。それは曲りなりではあるものの、現時点では唯一の核不拡散・核軍縮の手段である、NPT体制の崩壊にもつながりかねない話です。

私は以前から、原発反対派の中の反原発派を「底抜けの平和主義者」と評してきましたが、それよりも、「歪んだ平和主義者」と定義し直したほうが適切かも知れません。

ノイジー・マイノリティーである反原発。本来は少数派であっても、声が大きいので多数派に映る。そのような意味で、原発反対派=左翼で北朝鮮シンパというようなイメージを持つ方も少なくないのでしょう。

‖ 北朝鮮ネタと陰謀論

ついでに言いますと、反原発界隈からは、「実は北朝鮮と安倍政権はグルで、支持率回復のために北朝鮮にミサイルを撃たせている!」などといった話がまことしやかに吹聴されています。特にツイッターではよく見かける話題で、RTも多いですね。

このような取るに足らない陰謀論は、原発ゼロ社会の実現をかえって遠ざけるものであり、まさに百害あって一利なしです。

一般社会では、各種世論調査が示すとおり、原発反対に理解のある方も多いですが、「こんな人達と一緒に見られたくない」として、反対をやめる方も多いでしょうね。

この手の話は枚挙にいとまがないですから、既に呆れ返ってしまった方も少なくないのでは?

‖ 暴力ではなく話し合いで解決を・・論の誤り

北朝鮮問題では、「暴力ではなくて話し合いで解決を」という主張もよく見られます。こちらは反原発派というよりも、もっと広い範囲、例えばニュースのコメンテーターの発言や新聞の社説等の定番と言えるでしょう。

たしかにこのような論説は、一見するともっともらしい正論のようにも思えます。

しかしこれでは、まるで日本を含めた各国が、北朝鮮問題を暴力で解決することが前提になっているようで、これも現実に即した主張とは言い難いですね。

誰に言われるまでもなく、北朝鮮問題は話し合いで解決するのが基本で、実際に当事国間では一生懸命話し合っています。先ほどの打ち出の小槌の話で言えば、どのようにして北朝鮮に、核・ミサイル開発が自国にメリットをもたらさないことを理解させるべきかということですね。

現実問題として、今の段階で北朝鮮の体制を軍事的な手段で崩壊させることを考えているとか、あるいはそれにメリットを見出しているような国は無いということです。例えば日本だって、ふいにアメリカが北朝鮮に軍事介入をされても困りますし、安倍総理がそれを望んでいるとも到底思えません。

北朝鮮問題の解決法は、体制を崩壊させず、かつ当事国間の連携による効果的な圧力のもと、核・ミサイル開発のモラトリアム(一時停止)等、段階を踏んで最終的には非核化を達成すること。これに尽きます。

答えは以前から出ているのですが、これには各国間の思惑や駆け引きもあって、なかなかうまくいかない。

そして北朝鮮は、その隙を突く形で核・ミサイル開発を進めているわけです。変な話になりますが、ある意味、北朝鮮にはツキがあるんですよね。

ツキの話で言えば、北朝鮮が最も頼りにしているであろう中国。その中国が、最近は北朝鮮をアメリカに次ぐ第二の仮想敵国に規定したとか、なかなかきな臭い話もありました。

中国、北朝鮮を「仮想敵」視 米に次ぐ脅威に、3番目は日本
2017/1/30 http://archive.is/bhhFS #共同通信

一部抜粋

中国人民解放軍の作戦専門家が軍事演習に関する最近の文書で、北朝鮮を米国に次ぐ「中国の脅威」と位置付けていることが30日分かった。・・
 文書は、16年5月発行の仮想敵に備えた戦時演習ガイドライン。この中で米国にまず言及。2番目に北朝鮮を挙げ「核保有国を宣言し、多くの核施設をわが国との国境近辺に設けて中国を“人質化”している」と強い警戒心をむき出しにした。



何とか今のうちに、話し合いで解決できる段階で収まれば(問題解決のきっかけを掴むだけでも)良いのですが、どうなんでしょうか。

- おわり -

関連記事
スポンサーサイト

カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

comment(0) | trackback -- | edit

page top

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top