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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

【動画】 スクープドキュメント 沖縄と核 +感想を少々 

スクープドキュメント 沖縄と核
2017/9/10 http://archive.is/0pwhi #nhk

アメリカの統治下にあった沖縄に配備されていた核兵器。機密資料と新証言から明らかになってきたのは、世界最大級の核拠点となっていた沖縄の実態だった。冷戦下、東西陣営の緊張が高まるたびに、最前線として危機的な状況に置かれていたこと、さらに、「核」が沖縄への基地集中をもたらすひとつの要因となっていたという事実。沖縄と「核」の知られざる歴史に光をあてる。






‖ スクープというほどでもないような・・

沖縄。周知のとおり、戦後から1972年の返還までは、アメリカ(軍)によって統治されていたわけですが、この間、沖縄本土には多数の核兵器が配備されていたことも、これは中学・高校の授業で皆さんが教わった話だと思います。

沖縄と核に関する話であれば、例えばこちらのテーマについて取材を重ねている、共同通信編集委員の太田昌克氏の著作がオススメです。私は以前に、原発問題の勉強の一環として、「秘録 核スクープの裏側」、「日米〈核〉同盟 原爆、核の傘、フクシマ」などを取り寄せました。

学校での授業内容のあやふやな記憶(w)、あるいは太田氏の著作などに目を通していたこともあり、若干の予備知識はあったということで、こちらの動画は私としては、「スクープ」という程ではないのかなと。もちろん、今まで出てこなかったとされる資料や関係者の証言など、なかなか興味深い場面もありましたが。

とはいえ、結論として「という程でもない」でも面白くないので、今回はこちらの動画の感想のようなもの(関連する話)を少し述べていきたいと思います。

‖ 1950~60年代の核事情

番組の冒頭部分の話になりますが、沖縄にアメリカの核兵器が配備され始めたのは、おそらく1950年代中盤あたりです。

具体的にどのような名称の核兵器が配備されていたのかは、私はいわゆる「ミリオタ」ではないのでよくわかりません(オネスト・ジョンくらいは知ってますが)が、まあ平たく言えば「戦略核」、「戦術核」が満遍なくストックされていったのだと思います。

一応念のため、ということになりますが、ここで戦略核と戦術核の区別について。ただし、50年代当時はそこまで定義が明確ではなかったはずですが、一応目安として。

戦略核とは、射程が5500km以上の核兵器の総称で、現代であればその代表格は、ICBM(大陸間弾道ミサイル)、あるいはSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)です。ちなみに、弾道ミサイル(主に戦略核)を搭載した原子力潜水艦をSSBNと言います。

戦術核とは、射程が500km以下、短距離、対地・対空・空対空ミサイル・対戦車ロケットランチャー・核地雷など。

戦術・戦略核の区別は、基本的には航続距離の違いで、これらは威力の大小で区別するものではありません。戦術核でも中には爆発の威力が1発で核出力300キロトンを超える(先日の北朝鮮の水爆実験の倍以上)ものもあり、こんなものが唐突に爆発されては困りますw

さて、沖縄に核兵器が配備されていた当初は、戦略核の代表格は戦略爆撃機でした。つまり、B-29のような長距離爆撃機から核爆弾を投下する方式です。なぜなら、当時はまだ米ソ間でICBMが実戦配備されていなかった(研究段階)からです。

そして、ICBMの開発に先んじて成功したのがソ連(1957年)で、こちらは番組内でも取り上げられています。その後、1959年にアメリカが追いつき、60年代には米ソでSLBMも配備。現代の核抑止力の原型が作られたのはこの頃です。

‖ ミサイル防衛の時代へ

ICBM、SLBMにしても、導入当初は信頼性や即応性等の問題もあり、それらが直ちに防衛上の要にはなりませんでした。しかし、技術の進歩により、現代においては、安全保障とは何かと問われると、それは長距離弾道ミサイルということで、ICBMやSLBMの存在が前提として語られています。

現代はミサイルの時代とはいえ、もちろん、これが万能であるというのも素人考えのように思います。ミサイルだけで良いなら、どの国もミサイル以外の防衛装備品は持たないはず。

でもおそらく、昔の人はミサイルさえあればイイじゃんみたいな考え方があったように思うのですが。私も一時そう思ったことがあるのでなんとなくw

しかし、例えば現在のアメリカ軍による、北朝鮮への警告などで用いられる戦略爆撃機。こちらの存在意義にはいささか疑問に思うこともあります。とはいえ、大型の爆撃機が飛来することによる、視覚的・政治的な意味合い(ブラフ)というのも大きいのでしょうか。

‖ 沖縄に核兵器が再配備される可能性は?

番組内でも詳細に語られていますが、東西冷戦・あるいは日本国内の事情により、基地のみならず核兵器が沖縄に集中していた事実はやはり重いです。

そして、配備に伴う事故や不祥事。模擬核爆弾の使用や、核搭載可能の地対空ミサイル、ナイキ・ハーキュリーズの誤発射による死者。ナイキは実際に核弾頭(出力20キロトン)を搭載していたようで、これは場合によっては大惨事もありえたのではないかと。もしも、核弾頭に安全装置のようなものが付いていたのであれば別でしょうが。

1972年の沖縄返還(核抜き・本土並み)後も、核兵器の再配備については密約のようなものがあったようですね。現在は日本政府としてはこれを否定していますけど、実態としてはどうなんでしょうか?

しかし、今後、沖縄を含めた日本の国土に核兵器が配備(再)される状況というのは、私としてはちょっと考えにくいと思います。

と言いますのも、先ほどのミサイルの時代の話がその答えになります。すなわち、核・ミサイル、あるいは通常兵器の飛躍的な進歩によって、例えば仮想敵国の前線基地に、少なくとも核兵器を溜め込む必要性・インセンティブが基本的には無くなったことにあります。先ほどのオネスト・ジョンやナイキ・ハーキュリーズも、既に退役済みです。

沖縄から核兵器が撤去された理由は、もちろん当時の日米双方による人道的な理由も多分にあるとは思います。しかし本音の部分としては、それが無くても日米間の安全保障は保たれる、あるいはその目処が付いた。当時、両国間において、そのような冷徹な計算があったと考えるのは、それほど外した物の見方ではないと思いますが。

これは前回の話と少々被りますが、つまりこのあたりも、最近話題のニュークリアシェアリング、あるいは非核2.5原則(持ち込ませずから持ち込みへ)といった論説に私が懐疑的である根拠の一つでもあります。

まあ今回はこんなところで。

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カテゴリ: 冷やしたぬき名作劇場

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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