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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

【動画】 日ロ関係の今後 共同経済活動と安全保障 +感想を少々 

日ロ関係の今後 共同経済活動と安全保障
2017/8/17 http://archive.is/UmSva #nhk

一部抜粋

北方領土における共同経済活動の実現に向けてロシアとの交渉が続いています。共同経済活動に踏み込んだ領土交渉、これからがまさに正念場です。
一方日ロの領土交渉に影響を及ぼそうとしているのが、北朝鮮の核とミサイルの開発です。
北方領土交渉と安全保障、日ロ関係がどのように動こうとしているのか、今日は考えてみます。





‖ 北方領土問題はさておき

当ブログは「原発・エネルギー問題を考えるブログ」なので、これらに直接の関連性のないテーマは守備範囲外ということになります。そのため、今回のような「北方領土問題をどう考えるか?」という議論に際しては、「いろいろあるのでしょうね」としか答えようがありませんw

しかし、日本とロシアの関係をより広い意味で考えれば、両国関係の進展は、極東地域の安全保障環境の安定化、ひいては日本のエネルギー安全保障の強化にも繋がってきます。そのような意味でも、日露両政府による対話の継続・信頼関係の醸成は不可欠です。

北方領土交渉と安全保障、日露関係・・。両国にかんする課題はいろいろあるとしても、これらの解決の糸口というものは限られており、実質的には1つしかないとも言えるでしょう。すなわち、「エネルギー協力」以外にはないということです。なぜなら、ロシアはエネルギー資源の輸出に依存する、実質的なモノカルチャー国家だからです。

アーミテージ・ナイ緊急提言日米同盟vs.中国・北朝鮮 リチャード・L・アーミテージ ジョセフ・S・ナイJr 春原 剛
2010/12/16 http://goo.gl/RoyZdc

一部抜粋

 春原 一見すると、資源大国として世界で存在感を再び増しているはずのロシアを「衰退国家」だと断定される理由は何ですか?
 ナイ ロシアに関する多くの統計を見てください。彼らの経済は資源頼みです。そして、人口構成も健康問題もひどい有様です。ロシア人男性の平均寿命は五十九歳ですよ。ほかの先進国では考えられません。日本人男性の平均寿命は七十八歳とか、それぐらいでしょう?それ一つとっても、ロシアの惨状がわかるではありませんか。



ジョセフ・ナイ、リチャード・アーミテージなんて名前が出てくると、いわゆる「ジャパンハンドラー陰謀論」にハマっている原発反対派の方は身震いされるかもわかりませんが、少なくともナイ教授のロシア評は概ね妥当(ただし、現在の平均寿命は改善傾向)であると思います。客観的に見て、ロシアは資源頼みの国家なのです。

そのような意味で言えば、日露関係の本格的な発展のためには、今まで以上のエネルギー協力が必要になってきます。そこで具体的に実現されるべき事業は、やはり「日露天然ガスパイプライン」ということになると思われます。

日露天然ガスパイプライン構想。サハリン-北海道(宗谷海峡)間、それから関東圏に天然ガスパイプラインを敷くという事業は、民間レベルでは数十年前からあったようです。しかし、民間・国レベルで建設の機運が高まる度に、原子力ムラ、東京電力が妨害していたとか、そのような話は特に原発事故後に多く見聞きしてきました。

ブログ:パイプライン天然ガスという希望の行方
2013/2/28 http://archive.is/ftpHM #reuters

<3>幻のパイプライン構想 ロシア―首都圏、天然ガス供給(1)
2014/01/05 http://archive.is/2EKu6 #北海道新聞

‖ エネルギーの視点で考える「ロシアは信用できない論」への疑問

日本人が持つロシアに対するイメージは、何かにつけて「信用できない」という印象ですが、果たしてロシアは信用出来ないというのは一体どういう意味なのでしょうか?

信頼できない国家が、なぜ2011年の震災直後に、日本に輸出する石油やガスの増産対応を表明したのか。

日本はロシア資源をどう使えるか?-本村 眞澄
2013/6/2 http://archive.is/p8UcH #ユーラシア研究所

一部抜粋

2011年3月11日の東日本大震災で、エネルギー関係者が固唾(かたず)をのんで見守ったのが東京電力の福島第1原子力発電所の事故の状況であった。震災発生の翌日、事故の把握もままならないときに、ロシアのプーチン首相(当時)は「日本は隣人であり、友人である。われわれは信頼できるパートナーであることを示さなくてはならない」と述べて、サハリン2LNGの日本向け供給を増やすよう指示した。この事故がいかに日本のエネルギー事情に深刻な影響を与えるかを、プーチン氏はモスクワにいながらに して1日で読み切っていたのである。



プーチン首相(当時)の、「われわれは信頼できるパートナーであることを示さなくてはならない」なんて、私にはまるでロシア流の「トモダチ作戦」にも映ります。

あるいは、ロシアはその日の気まぐれでガスや石油の供給を止めるみたいな話も聞かれます。そのようなことはテレビの討論番組等で、ロシア嫌いの評論家や政治家からも語られることもあります。

しかし、ロシアは旧ソ連時代も含めて、ユーザーに向けて少なくとも気まぐれを理由にエネルギー供給を止めたことはないはずです。

ただし、例えば買い手が支払いを踏み倒し続けるとか、パイプラインから勝手にガスを抜き取るとか、そんな非常識な行動を繰り返すなら話は別です。私達が東電や関電の両金徴収を踏み倒し続ければ、事業者はやはりロシアと同じ対応を取ると思われます。

旧ソ連時代という意味では、ロシア(ソ連)は冷戦時代においても、1970年頃から西ドイツをはじめとして、西側のヨーロッパ諸国に天然ガスを輸出していました。余談になりますが、天然ガスを介した東西の交流が冷戦終結に寄与したというような論説もあります。

社会体制はどうあれ、ロシアはモノカルチャー国家なのですから、虎の子の事業で自国の信用を一方的に落とすようなことは出来ないのです。

もちろん、エネルギーという視点のみでロシアは信頼できるのだというような話ではないのですが、どうにも日本における「ロシア不信」の一端には、原子力ムラによる長年のロビー活動の影響もあるような気もするのです。

‖ 日露関係の進展を阻む壁

近年では、特に2016年の秋頃から進展の兆しが見えてきた日露関係。しかし、原発を維持したい安倍総理としては、パイプラインを引くとか、あるいは電力を輸入するというような大きな決断(=露側が求める協力の水準)は出来ないと思います。つまり、日露関係の進展には自ずと限界が見えてくるのだろうと。農林水産、医療、観光等は前座に過ぎません。

さらに言えば、原発事故後に脚光を浴びるようになった、再生可能エネルギー推進論。今後はこれも日露関係の進展を阻む要因になるかもしれません。なぜなら、現在の原発反対論は、原発に飽き足らず化石燃料もゼロという様相を帯びつつあるからです。原発反対派による、LNG発電所建設の反対運動も盛んに行われています。

ロシアとの関係強化は国家安全保障上、例えば対中関係という日露共通の利益、あるいは日本側としてはエネルギーの安全保障(=安定供給)に厚みを増す意味でも有益と言えるのですが、何れにしても対話のカギはエネルギー以外にないというわけです。

その他参考資料

石井彰 エネルギー論争の盲点 ~天然ガスと分散化が日本を救う
2011/7/11 https://goo.gl/xaHUST

石井彰 木材・石炭・シェールガス 文明史が語るエネルギーの未来
2014/4 http://bit.ly/2EHMpWG

藤和彦 原油暴落で変わる世界
2015/3 http://goo.gl/5J6avH

藤和彦 石油を読む 〈第3版〉 ―地政学的発想を超えて―
2017/2 http://bit.ly/2DgrKMC

鈴木宗男 外交の大問題
2015/6 http://sgk.me/2AZyGIK

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カテゴリ: 冷やしたぬき名作劇場

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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