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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

原発反対論にはびこる反米主義は、百害あって一利なし その4 

‖ 日本共産党の「一貫性」神話についての補足

私はその2において、日本共産党はもともと原発推進で、「左の原子力ムラ」なんて評したわけですが、これに対して「共産党は原発反対で一貫している、いい加減なことを書くな」なんてお叱りの声もあるかもしれません。

不破哲三 「科学の目」で原発災害を考える(日本共産党中央委員会出版局)
2011/5/27 https://bit.ly/2j3DNkr

一部抜粋

日本で、原子力発電が問題になってきたのは1950年代の中ごろからで、1957年には東海村で研究用の原子炉が初稼働し、1960年代に商業用の発電が始まるのですが、日本共産党は、安全性の保障のない「未完成の技術」のままで原子力発電の道に踏み出すことには、最初からきっぱり反対していました。
 私たちが、党の綱領を決めたのは1961年7月の第8回党大会でしたが、その大会直前の中央委員会総会で、この問題を討議し、「原子力問題にかんする決議」を採択したのです・・
 それ以来、この問題で我が党の立場は一貫しているのです。



共産党は原発事故を機に、党としての一貫性をアピールする目的で、このようなパンフレットを出版しています。実際、こちらはかなりの数が出回った(150円というお求めやすさもあった?)ようで、当時の原発反対派の間でも広く読まれていたようです。

共産党の元トップであり、政界を引退した今も、党に対して隠然たる影響力を保持している不破氏が「一貫している」と主張している。共産党が一貫して原発に反対してきた証拠としてこれ以上のものはない、つまり勉強不足は私の方だろうと。

たしかに私は「趣味としての原発・エネルギー問題」を充実させるため、日々勉強中の身ではあります。そのような意味では常に勉強が足りていないのでしょう。

しかし、そんな私が一つ心がけている自分ルールがあります。それは、何事も一冊の本や資料で判断を下さないというものです。もちろん、著者の肩書き等も含めてです。

‖ 冷やしたぬき的 趣味としての原発・エネルギー問題勉強法

章題は「勉強法」となっていますが、実はそんな大それた話ではありません。内容としては地味な作業でしかありません。

やはり何事も理解を深めたいと考えるなら、一冊読んで満足では足りないはず。そこで私の方法は、例えば今読み終えた本(何でも良いです)の文章中に記載されている、自分が興味を持った資料や参考文献等をあたり、今度はそれらが参考にしている資料にあたる。その繰り返しです。もちろん限度はありますが。

そうであれば、先の「科学の目」も同じです。このパンフレットを読むだけで満足してはいけないのです。

先の資料。一見もっともらしい主張に思えますが、例えば私は、「未完成の技術」という記述が引っかかります。あるいは、「原子力問題にかんする決議」。これはその内容が巻末付録として収録されているものの、タイトルが「『原子力問題にかんする決議』 から」であり、どうやら全文が掲載されているわけではないことがわかります。

つまり、このパンフレットを読むと、私にとっては、むしろ彼らが主張する「一貫性」に疑義・違和感が生じる。これは先の「決議」を手がかりとして、当時の資料を調べてみる必要があります。

私は以前から、「共産党と原子力」については他の資料から知識を得ていたのですが、今回紹介したパンフレットを入手したのは3年以上前だったと記憶しています。

実際にパンフレットを手にとって、改めて関連する資料を突き合わせてみると、なるほど、やはり共産党とはこういうやり方をするのかと。不破氏は核のゴミは最初から問題になっていたと仰っていますが、それでは以前、日本共産党が社会主義の勝利と謳っていたソ連の原発はどうだったのかと質問したいくらいです。

私は、そもそも人や組織は間違える存在であると考えています。したがって、一貫性という言葉は、実社会では極めて非現実的な意味合いに映ります。こんな不確かな状態を守り通そうとすれば、必ずどこかで無理をしなければならないはずです。例えば、歴史の改ざんは一番手軽な手段でしょう。

一貫性神話に固執する共産党の手法には憤りを覚えたものの、それらが虚像であるという結論に至るまでに目を通した資料の数々は、今回のテーマに限らず、私の趣味を充実させる上でも大変意義深いものになりました。

- おわり -

その他参考資料

民科技術部会 徳田球一「科学と技術におけるマルクス・レーニン主義の勝利」
1950 http://bit.ly/2C5ZLuV

日本共産党 原子力問題にかんする決議
1961 http://bit.ly/2BoM9OJ

加藤哲郎 日本マルクス主義はなぜ原子力にあこがれたのか?(PDF)
2011/12 http://bit.ly/2kshYvp

加藤哲郎 日本の社会主義 原爆反対・原発推進の論理(岩波現代全書)
2014/2 http://bit.ly/2C55lxs

京都大学新聞社 小出裕章 「科学者の「願望」だけで事実は決まらない」
2012.01.16 http://bit.ly/2yrJZYO

アジェンダ 2015夏号 森瀧 春子インタビュー 「核のない未来を! 世界核被害者フォーラムへ」 (アジェンダ・プロジェクト)
2015 http://amzn.to/2BmxN16

小林よしのり 新ゴーマニズム宣言スペシャル 脱正義論
1996/9/5 https://bit.ly/2vsBIFm


参考資料の中で個人的にオススメなのが、最後に紹介した小林よしのり著「脱正義論」です。

こちらは原発ではなく薬害エイズがテーマなのですが、私が度々ブログの記事でも話題にしている、原発問題にあらゆるテーマを盛ってくる反対論者への違和感という意味では、大変参考になる部分が多く、読み応えがありました。全体を通して、薬害問題に留まらない、あらゆる市民運動のあり方を問う内容になっています。

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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