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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

北海道・本州間連系設備(北本連系)にかんする個人的な思い込みを解く 

‖ ふいに「北本連系」が気になりだす

12日に投稿した記事。こちらの追記3で、北本連系(北海道と本州を結ぶ送電線・海底ケーブル、送電容量は現在最大で60万kW、本線3本+予備線1本で役割を果たす)について、私は下記の記述をしています。

※3 そういえば、こちらの30万kWの増設分は、来年の3月に完了する予定でした。とすれば、こちらも前倒ししてさらなる上積みも可能かもしれません。おそらくとっくに検討に入ってると思われますが。ちなみに、こちらの所有は電源開発(JPOWER、PDFファイル)になります。



現在北本連系は30万kWの増設工事中であり、予定では来年の3月に完成(合計90万kW)する。この意味において、北海道の電力の供給に厚みが増すことになり、逆に本州方面に送電できる量も増える。これは事実関係としては、たしかに正しいのです。しかし、上記のような説明は全面的に誤りであったと言わざるを得ません。

ブラックアウトの影響から、最近は全国枠の新聞やTV等でも「北本連系」という言葉を見聞きする機会が増えています。おそらく道外の方には初めて聞く名称で、この機会に知った方も多いのではないかと思います。とはいえ、私もこちらの設備を知るようになったのは原発事故以降。道民でありながらニワカなのですw

ちなみに、私が以前に北本連系の話題に触れたのは、およそ半年前のことです。そこから続報等をたまに調べてきたのですが、こちらについては後ほど触れることにします。

最近の報道の影響から、個人的に北本連系について急に興味が湧くようになり、それが頭から離れない。そのため、手がかりを求めて北電のサイトを調べてみると、私はそこで、設備にかんする、なんとも奇妙な説明図を発見したのです。

‖ 驚愕の事実に絶句するw

北海道電力 流通設備 北本連系設備増強工事の概要
https://bit.ly/2xDYbiW

kitahon.png

こちらの画像を見た第一声は、「何だコレは、ケーブルが2本あるじゃないか!!」と。新設(増設分)のほうは青函トンネルを通っているじゃないかと。

ここで事前に状況を把握されている方は、「えっ、何言ってんのw」となると思いますが、私はその場で「何で‥!?」と、しばらく考え込んでしまいました。さらに、従来のケーブルは、「電源開発(株)所有」と表記されており、これは良しとして、反対側(新設)は、ハッキリとは明記されていないものの、北電所有であることが推察されます。

ここで私は、「おかしいな、増設するなら従来のものだから1本(ケーブルが1本という意味ではなく、送電設備としては1ルート・1本)だろうし、当然電源開発の‥」としばらく考え込んだのですが、やはり北電から公表された情報こそが事実なのだろうと。

つまり私は、今の今まで、北本連系は1つのルートで90万kWに増設される、そしてその所有は当然、電源開発である。そのような思い込みをしていたことになります。全く恥ずかしい話ですwそれでも実際は所有者なんて誰でも良いわけで、90万kW分のケーブルが出来上がるという理解でも、一応通るわけですが。

‖ 今こそ思い込みの原因を解く

北本連系の増設工事が開始されたのは、今から4年半ほど前。つまりその間、私は全くの思い違いをしたまま、ブログの記事などで「北本連系が~」などと述べていたことになります。最近はツイッターでも何度かツイートしたばかりです。私自身、顔から火が出る思いですwやはり所有者やケーブルの数は関係ないとは言えません。

しかし、なぜ私はそのような思い込みをしてしまったのか?その時点で興味の対象は北本連系よりも私の記憶に移り、先日の深夜に、その原因を究明するべく、今まで取り溜めておいた新聞の切り抜きや、ネットニュースのアーカイブスなどを見直したのです。

いろいろ調べてみた結果、北本連系の増設について、私が最初にその情報に触れたのは、2013年5月18日付の北海道新聞(道新・朝刊)の記事であったようなのです。

北本連系増強 18年度稼働へ
2013/5/18 https://bit.ly/2plKwtj #北海道新聞

一部抜粋

 北海道電力が道内と本州を結ぶ海底送電ケーブル「北本連系」(北海道・本州間電力連系設備)の増強に向け、新設備に2014年度に着手し、18年度の稼働を目指していることが17日、わかった。
 北本連系設備の増強は、・・現在の60万キロワットから90万キロワットに拡大する計画。
・・

 現在、基本設計や技術の検討などを進めており、・・北海道をと本州を結ぶ青函トンネル内に新設することも選択肢の一つとして、関係自治体と調整している。・・新設備は北電が所有する見通し。



当時の記事を読み返してみると、その時点では、そもそも新設のケーブルをどこに置くか、誰が所有するのか等の話は未確定であったようです。そこで、既設のケーブルが電源開発所有なので、きっとそちらを増設するのだろう‥。このあたりでそのような思い込みが定着してしまったのかも知れません。

さらに過去記事を探してみると、今度はネット記事のアーカイブとして、私は2014年9月26日に、道新の記事をストックしていたことが判明しました。

北本連系、増強工事の準備本格化 木古内、知内町 経済効果に期待
2014/9/26 https://archive.fo/2B2lD

 【木古内、知内】北海道・本州間電力連系設備(北本(きたほん)連系)の増強工事が始まり、木古内町内の学校跡地に工事事務所や宿舎を設ける作業などが急ピッチで進んでいる。

・・

増強工事は北海道電力が実施している。青函トンネル内にケーブルを通し、北斗変換所(北斗市)から木古内、知内の山林などを経て津軽半島の今別変換所(青森県今別町)までの123キロを結ぶ計画。送電容量は30万キロワット。
 2019年3月の運用開始を目指しており、既存設備と合わせた送電容量は90万キロワットとなる。



この時点では、工事は北電が進め、新設のケーブルは青函トンネルを通ることが判明している。つまり2ルートで計90万kWという体制です。自分で記事をストックしておきながら肝心なことを忘れている。特にこちらの記事はロクに読まないで、そのままUPしてましたね、コレは。今でも結構そういうことがあるんですよw

しかし、北電としては既存のケーブルを増設するのではなく、ルートを分岐させる方針をとったことは、これは北海道の電力供給にとっては確実にプラスになったと思います。適切な経営判断であったと思います。

‖ やはり「1本」では不安

ここで冒頭部分の「後ほど」の話に戻ります。先のとおり、私が以前、北本連系について触れたのは、今からおよそ半年前。その時に北本連系に何が起きたのかと言いますと・・。

電源開発株式会社 プレスリリース 北本直流幹線における漏油発生について 平成30年2月27日
2018/2/27 https://archive.is/SSUXm

一部抜粋

 平成30年2月27日(火)午前9時頃、北海道と本州を結ぶ当社送電ケーブル(北本直流幹線)の油面計レベルが低下し絶縁油が漏洩(約2,500リットルと推定)していることが判明しました。

漏油箇所および原因は調査中ですが、絶縁油が津軽海峡の海域内に漏出している可能性があります。
絶縁油については、これ以上の漏出が発生しないように給油ポンプを停止しました。

今後、必要な対策を実施していくことと致します。



今年の2月、北本連系の予備線(2012年12月に設置)から油が漏れるというトラブルが発生しました。ただし、問題が起きたのは予備線なので、現在も最大出力での送電が可能です。しかし、電源開発によれば、原因箇所が特定はつい先月のことであり、具体的な解決策はまだ未定とのことです。

現在の北本連系については、コンディションは決して万全とは言えないということについて、特に北海道民は留意しておく必要があると思います。

最近起きた事例のとおり、たとえ予備線を引いても1ルートで容量を増やすことは、かえってリスクになり得る。そう考えると2ルートで運営する方が、より供給安定性が確保されます。

それにしても北海道の電力供給は、構造的に、最近話題なった関西空港と被る印象です。すなわち、離れ小島のような飛行場に連絡橋が1本。北海道の場合は大きな島と、細いケーブルが1本。これに予備線を引き、より安定的な送電が出来るようになったのは、つい数年前。それでも1本であることに変わりはありません。

北電によれば、現在の進捗率は90%。もう間もなく完成の予定です。とりあえず2本目の道路が無事に完成することを祈りたいと思います。

今回は思わぬきっかけで、自室での「夜間学校」が開校の運びとなりました。資料を読み直すことで思い込みが解消されただけではなく、確認作業を通じて、今後の趣味の充実につながるヒントをいくつか得ることも出来ました。ケガの功名ですね。

2018/9/22 追記

 文章中の下段、「問題が起きたのは予備線」の箇所のリンク先の記事(道新)では、「本線3本のうち予備用の1本で」という記述があります。こちらはそれの少し前の「2012年12月に設置」のリンク先にある電源開発の説明のとおり、本線が3本・予備が1本の計4本です。道新の記事は少しわかりにくい表現かもしれません。

ちなみに、同じ道新の記事でも、最近のものはちゃんと4本あることが説明されています。ただ、先の記事は全文掲載ではないなので、完全版ではちゃんとフォローされているのかも知れませんが。

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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