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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

続・北海道胆振東部地震と北海道のエネルギー安定供給について考えてみる その1  

今回の連載企画は先月に投稿した連載(1/22/2)の焼き直しのような感じになります。

‖ 復旧時期が前倒しになった厚真火力

北海道電力株式会社 プレスリリース 苫東厚真発電所2号機の復旧について(最終報 PDF)
2018/10/10 https://bit.ly/2Pl4FuJ

一部抜粋

苫東厚真発電所2号機は、微粉炭機2台の点検清掃作業を終えたことから、10月9日より再び段階的に発電出力を上げ、各機器の健全性に問題がないことおよび安定的な定格運転が可能な状態であることを確認したため、本日6時00分に復旧いたしました。これにより、9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で停止していた、苫東厚真発電所1,2,4号機全てのユニットが復旧いたしました。



北電の先日10日のプレスリリースのとおり、苫東厚真2号機が完全普及に至り、これにより、苫東厚真火力発電所(1・2・4号機、総出力165万kW)の全面復旧となりました。

北海道電力株式会社 プレスリリース 北海道胆振東部地震により被害を受けた苫東厚真発電所の点検結果と復旧見通しについて(PDF)
2018/9/11 https://bit.ly/2NzNrYV

先月の時点ではもう少し予定が遅れるというアナウンスもありましたが、結果としてはかなり早い前倒しとなりました。

これは、そもそも当初のスケジュールが保守的、期間を要する想定(PDF)で見積もられていたようです。そして何より、北電の現場作業員(主に協力企業)の努力と、東日本大震災で火力発電所の復旧作業を経験した、東京電力の火力部門の技術協力が功を奏したようです。

それにしても、当初は4号機が一番遅れるのではないかと見られていました(11月以降)が、実際には1号機の復旧(9/19)からほとんど間を置かず、25日に復旧。これは意外に思いました。

2号機も本来はそのあたりの時期に復旧していたはずなのですが、試運転中に微粉炭機(=びふんたんき:燃焼効率を上げるため、石炭を粉末状にする機器)の一部でトラブルが生じ、上限出力18万kWで対応。その後、微粉炭機の清掃および出力増の結果、先のとおり今月10日、60万kWのフル出力が可能になりました。

まあ何はともあれ、苫東厚真の復旧により、北海道の電力供給は、冬季を含めた安定供給のめどが立ったことになります。

‖ 苫東厚真の状況はそれほど深刻とは捉えていなかった

実は、私が先の11日のプレスリリースを見た感想としては、そこまで深刻な状況ではないとも見ていました。原発ほど複雑な構造を持たない火力発電所は、多少のトラブルが生じても復旧が早いのです。施設内の温度が下がり次第、直に問題箇所を調べることが出来るので、その後のプランも立てやすいこともあります。

これは決して後出しジャンケンではないのです。私が北電の過去のプレスリリース(全国的に「でんき予報」が話題になった数年前、特に厳冬期によくチェックしていました)を見ていた経験上、火力発電所の復旧作業はよほどのことが起きない限りは長期間の停止はない、割と早く対処できたという実績もありました。

また、これは火力発電のメリットの一つである、即応性の高さもあります。石炭火力の場合、立ち上げから定格出力に達するまでに半日、あるいは3日ほど(定検等で一定期間停止していた場合)時間を要するのが一般的です。ちなみに、同じ火力であればLNG(コンバインドサイクル)で1時間、あるいは水力であれば数分です。

これが例えば、定期検査の終了した通常の原発であれば、2週間~1ヶ月を要します。

つまり、火力発電の場合は立ち上がりが早いので、トラブルが生じたとしても必要な期間を相当部分カバーする(稼ぐ)ことが出来るのです。立ち上がりが遅い電源であればその分だけ復帰が遅れます。

もちろん、いくら立ち上がりが早いとは言っても、本当に深刻な状況であれば別です。例えばタービンごと交換するとなれば、これはオーダーメイドでしょうから、やはり半年、1年程度の停止は覚悟する必要も出てくるでしょう。苫東厚真の場合、どれも比較的軽症で済んだことは不幸中の幸いであったと思います。

その2につづく

参考URL

資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会 発電コスト検証ワーキンググループ(第5回会合)資料3 火力発電・揚水発電関係のご指摘事項について(PDF)
https://bit.ly/2A6lftu

P1 火力発電の調整能力 より一部抜粋

火力発電の起動時間についても、GTCCは起動時間に優れており、40~80分程度、航空機転用形GTではさらに早い。一方、石炭等の汽力プラントでは起動に時間を必要とし、週末停止の場合は15時間程度、数週間~数ヶ月程度設備を休止させる点検や定期検査後だとさらに時間がかかる(起動までに数日程度)。



東芝エネルギーシステムズ株式会社 再生可能エネルギー 水力発電
https://archive.fo/2TAgT

一部抜粋

水力発電は、出力単位(kW)当たりのCO2の排出量が少ないほかに、次のような特徴があります。
・水車も発電機も効率が非常に高い(最高効率点では総合約90%)
・始動・停止時間が早い(始動から定格出力まで3~5分間)
・急速な負荷変動に追随できる(1分間程度で無負荷から定格出力まで変えられる)
・火力や原子力発電と比べて、設備が簡単で、運転・保守が容易である
・運転費用が安い



原発再稼働と営業運転、何が違う? 川内原発1号機稼働で疑問
2015年9月10日 https://archive.fo/TxoDK #フクナワ

一部抜粋

川内1号機は、福島事故を教訓につくられた原発の新しい規制基準に基づく規制委の審査に全国で初めて合格し、8月11日に原子炉を起動して再稼働しました。14日には発電と送電を始めています。九電はその後、徐々に原子炉の出力を上げ、31日からは出力100%でフル稼働しています。



各発電設備の立ち上げから定格出力までに要する期間については、今回紹介したURLのほか、関連するテキスト・電力会社のサイトの説明等で、多少のばらつきが見られます。これは設備の仕様(メーカー)、あるいは地域ごとの利用状況、電力会社の方針等により事情が異なってくるのだと思います。

そのため、今回説明した期間については、各種資料を参考にした目安ということになります。

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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