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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

原発の推進を義務付ける法律・契約等の一例 その3 

‖ 青森県と国・電力業界等による核燃料サイクル推進契約

今回は、原発・核燃料サイクルの推進を義務付ける契約の一例です。

国や電力会社は、とにかく原発・核燃料サイクルを推進しなければならない。撤退は許されない。これは例えば、国や電力会社等が、今日までに青森県と取り交わした約束・契約書が根拠になっています。

青森県庁 冊子「青森県の原子力行政」
http://bit.ly/2HbXVN6

25 高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について(平成6年11月19日 6原第148号)より一部抜粋(以下、「冊子」に関連する資料はすべてPDFファイルになります)
1994/11/19 http://bit.ly/2HfTAZh

 核燃料サイクルの確立は我が国の原子力政策にとって最も重要な課題であり、青森県六ヶ所村において計画が進められている核燃料サイクル事業に対する貴職をはじめとする青森県関係者の皆様の御理解と御協力に対し、深く敬意を表するとともに心から感謝いたします。 ‥
青森県知事 北 村 正 殿 科学技術庁長官 田 中 眞紀子



 青森県において高レベル放射性廃棄物の最終処分が行われないことを明確化する旨の今般の貴職の照会については、‥科学技術庁としては、今後、処分事業の実施主体が処分予定地の選定を進める際に、関係機関の協力を得つつ、貴職の意向が踏まえられるよう努める所存です。このような状況においては、青森県が高レベル放射性廃棄物の処分地に選定されることはありません。



こちらは、当時の田中真紀子科学技術庁長官が、青森県に対し、核燃料サイクル政策の協力への感謝と、県の意向を踏まえ、核のごみの最終処分場としないことについて約束している内容です。

さらに翌年、田中長官は念を押す形で、知事の了承無しでは処分場としないことを確約(PDF)しています。青森県が受け入れる可能性は無いので、実質的に処分場の候補地から除外されることになります。

28 高レベル放射性廃棄物の最終処分について(平成20年4月25日 平成20・04・23資第 5号)より一部抜粋
2008/4/25 http://bit.ly/2HiZybE

 核燃料サイクル事業の推進に当たっては、貴職を始めとする関係者の皆様の特段の御理解と御協力を賜り、心から感謝いたします。 青森県においては、核燃料サイクルの要とも言える六ヶ所再処理工場の本格操業を間近に控えておられます。‥そのような中、貴職が青森県の方針として最終処分を受け入れる考えはない、と表明されていることは十分承知しております。



1.平成6年11月19日付け6原第148号及び平成7年4月25日付け7原第53号で科学技術庁長官から貴職に示した文書については、青森県と国との約束として、現在においても引き継がれております。
2.青森県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしないことを改めて確約します。
3.青森県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしない旨の確約は、今後とも引き継がれていくものであります。



こちらは2008年、甘利明経産相による、青森県を核のごみの処分場としないことの確約書になります。そしてこの約束は今後も引き継がれていくとあり、田中長官時代よりも直接的な表現かつ、踏み込んだ内容となっています。青森県としては満額回答と言えるでしょう。

‖ 再処理の断念=核のゴミは速やかに原発立地自治体へ返送される

23 覚書より一部抜粋
1998/7/29 http://bit.ly/2HeG0FF

青森県及び六ヶ所村と日本原燃株式会社は、電気事業連合会の立会いのもと、下記のとおり覚書を締結する。 記 再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には、青森県、六ヶ所村及び日本原燃株式会社が協議のうえ、日本原燃株式会社は、使用済燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずるものとする。



再処理事業が困難になった場合、日本原燃は核のごみを敷地外への搬出を含めた適切な措置を講ずる。これは何を意味するかと言えば、やはり、ごみは原発が置かれている各自治体(立地自治体)に返されることが想定されます。

24 覚書より一部抜粋
2016/11/10 http://bit.ly/2HhjaNt

青森県及び六ヶ所村並びに使用済燃料再処理機構は、下記のとおり覚書を締結する。記 再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には、青森県及び六ヶ所村並びに日本原燃株式会社が電気事業連合会の立会いのもと締結した覚書(平成10年7月29日締結)の趣旨を踏まえ、青森県及び六ヶ所村並びに使用済燃料再処理機構が協議の上、使用済燃料再処理機構は、使用済燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずるものとする。



こちらは、その1でも登場した、使用済燃料再処理機構と青森県の覚書です。以前の覚書と同様に、再処理が困難になった時点で核のごみは外に出す内容です。これは、国による認可法人で、電力会社に義務を課して拠出金を回収する機構が、青森県に再処理の継続を誓約することを意味しています。

そして、全国にある原発を受け入れている立地自治体は、もちろん核のごみを引き受けません。原発は引き受けるが、ごみはどこかで処分する。国や電力会社もそのような条件で各地に原発を誘致し、営業運転を行っています。現在、敷地内に貯蔵されている使用済み核燃料は、あくまで一時預かり。全ては再処理されることが前提になっています。

青森県、原発立地自治体は核のごみは引き受けない。核燃料サイクル政策を放棄すると、青森県から核のごみが各自治体に返送される。ということは、無理矢理にでも原発・核燃料サイクルを継続するしか無いということになります。原則に則れば、たとえ安全性の問題を理由としてやめることもできないのです。

‖ 原発ゼロの第一歩は、現状を把握すること

これまで、原発の是非について、原発のコストは高いか安いか、放射線は危険か安全か、電気が足りる/足りない、代替エネルギー等、様々な角度から国民的な議論が交わされてきました。

しかし、このような話は、事前に原発をやめられるという法的・政策的な手段があって、初めて議論されるべきテーマでしょう。つまり、これまでの議論は基本的には意味を成さないと考えます。

原発をやめたいのであれば、現状ではその方法が無いことを把握しておくべきでしょう。これは原発をやめる上では重要な手がかりとなるはずです。

原発ゼロといっても、現状ではそのための法的根拠が存在しない。当ブログでも今までそのようなことを述べてきました。これはなんだか冷たい話に思われるかもしれませんが、無いものは仕方がないのですw無いからこそ、例えば前回紹介した枝野経産相にかんする記事のとおり、青森県に核燃料サイクルの推進を確約しなければならなかったのです。

しかし、反原発団体は、「命を守れ」、「電気は足りている」などと、相も変わらずくだらないアジテーション・シュプレヒコールに精を出しているのです。無いところから積み上げる役割が求められる野党議員も、反原発集会などで、反原発知事で再稼働阻止、政権交代で原発即時ゼロなどとウソばっかりです。

‥ダメですねw

おわり

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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