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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

日印原子力協定について考えてみる 2 - 2008年の米印原子力協定を参考に - その2 

前回は「インドとの原子力協定でNPT体制の存続に過度に悲観的になることもない」なんて書きましたけど、あれはあくまで、各種の協約を額面通りに捉えればという話です。問題は実効性の担保といいますか、果たしてインドが良い子で居続けられるのかというか、そういう懸念は考慮に入れていませんでした。

‖ 有事の際に原子力供給国はインドに制裁できるのか?

今後仮にインドが核実験を行った場合、アメリカを含めた国際社会がインドに対して、果たして毅然とした対応をとることが出来るのかと言えば、それはどうなのかとは思います。各国がインドの経済成長に期待して、何とか友好関係を築きたいと躍起になっている状況で、そこで核実験を行ったからと言って直ちに制裁措置を講じることが出来るのかという懸念ですね。

さらに、今後インドの経済力や国際的な発言力が高まれば、相対的に先進国の影響力が低下することも考えられますし、仮に核実験の際に「おい!」と注意しても、「何か文句あるのか!!」と切り返されて、結局何も言えないかもしれません。

そのようなわけで、インドが今後核実験(あるいは核の軍事利用に資する行為)を行ったとしても、国際社会はその度に何らかの理由をつけて見逃すことも考えられます。「核実験だけど侵略目的じゃないからセーフ」とか、あるいは隣国のパキスタンの核実験に釣られる形であれば、「安全保障上やむを得ない措置」などというように、プロレスで言うところの「2.5」、あるいは「2.9」のカウントでフォールを取らないような、そういう話です。

‖ 反則を取れなければ核の秩序は崩壊する

とはいえ、もしインドに対してそのような茶番を繰り返すようなことが現実になれば、それこそNPT体制の形骸化・崩壊にも繋がります。いわゆる核ドミノと言いますか、例えば政情不安を抱える中東諸国が核兵器を持つようになれば、エネルギーの安定供給の面からも危うい事態にもなりかねません。

核不拡散の問題は特にアメリカ、そしてNPT上の核保有国は、主に核兵器の水平拡散(保有する国が増えること)を最も恐れ、そうならないように努力してきたわけですから、今後もそうならないようにしていただくしかないということですね。


 核兵器の「水平拡散」の対になるのが「垂直拡散」で、これは核兵器国が核兵器の保有数を増やすという意味です。世間で言われる核不拡散とは、核兵器の水平拡散を防止し、同時に垂直拡散も減らしていくという意味です。

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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