01// 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28. //03
 

冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

そもそも、一体いつから憲法上核兵器の保有及び使用が禁止されなくなったのか? 

白眞勲議員と横畠内閣法制局長官のやり取りから、それにつられる形ですっかり憲法と核兵器がマイブームになってしまいましたw

今まで何度も書いてきたように、憲法上核兵器の保有および使用は禁止されないという見解は当然である(保有自体に既に使用の概念も内包している)として、今回はその起源について少し考えてみたいと思います。

とはいえ、結論としては以前に書いたこととあまり変わらないような感じなのですが・・w

‖ 憲法と核兵器と言えば、この方が思い当たるが・・

参議院会議録情報 第026回国会 予算委員会 第24号
1957/5/7 http://goo.gl/e0Vd8u

一部抜粋

○国務大臣(岸信介君)・・これは憲法上の解釈としては、私はいわゆる核兵器と名前がつくものは全部憲法違反だという御説もあるようでありますけれども、それはこの技術と科学の発達につれまして、核兵器と言われるところの性格というもの、性質も、また兵器の種類もいろいろこれから出てくることでありましょうし、従って名前は核兵器とつけばすべて憲法違反だということは、私は憲法の解釈論としては正しくないのじゃないか。憲法の解釈論としてはあくまでも今申しました自衛ということを裏づけるに必要な最小限度の実力ということが限度であって、従って攻撃を主たる目的とするような兵器は、たとえ原子力を用いないものであっても、これは憲法で持てないということは当然であろうし、・・



憲法と核兵器に関する話で言えば、特にこちらの1957年の岸信介総理大臣の答弁が有名で、だいたいこちらがその種の資料等で一番最初に例に挙げられるような感じです。これは以前の記事でも紹介しました。

これは余談になりますが、岸信介氏が核武装論者だったらしい(おそらくそうなのでしょうが)ので、その孫にあたる安倍首相は、祖父の念願を果たすために核武装を目論んでいるなどといった話を見聞きすることがあります。

もしそうであるとすれば、安倍首相は直ちに横畠長官の答弁(閣議決定)を撤回の上、各種交渉の積み重ねの上に決定したオバマ大統領の広島訪問をキャンセルしなけばなりません。それから既に返還した研究用の高濃縮ウラン等も早急に取り戻す手配が必要です。総理自ら、自主核武装がより困難な環境を整備してしまっているわけですから。

余談が過ぎましたが、資料をお出ししておいて何ですが、上記の答弁が「起源」であるとするのは違うと見ています。確かに憲法上核兵器の保有が禁止されないという話が出てきたのは1957年頃だったと思いますが、実際にはその最初の発言者は岸信介氏というわけではないですし、そして、誰が最初に言ったかは本質的な話でもないと考えています。

憲法上核兵器の保有および使用が禁止されないという見解の根拠としては、私としては1954年の自衛隊設立の頃(設立は7月1日)の議論が妥当ではないかと思っています。

‖ 自衛隊の行動基準=核兵器の保有及び使用の限界

参議院会議録情報 第2号 昭和29年12月22日
1954/12/22 http://goo.gl/TQiJR3

一部抜粋

○大村国務大臣 ただいまお尋ねになりました点につきまして、政府の見解をあらためて申し述べます。
 第一に、憲法は自衛権を否定していない。自衛権は国が独立国である以上、その国が当然に保有する権利である。憲法はこれを否定していない。従つて現行憲法のもとで、わが国が自衛権を持つていることはきわめて明白である。
 二、憲法は戦争を放棄したが、自衛のための抗争は放棄していない。一、戦争と武力の威嚇、武力の行使が放棄されるのは、「国際紛争を解決する手段としては」ということである。二、他国から武力攻撃があつた場合に、武力攻撃そのものを阻止することは、自己防衛そのものであつて、国際紛争を解決することとは本質が違う。従つて自国に対して武力攻撃が加えられた場合に、国土を防衛する手段として武力を行使することは、憲法に違反しない。
 自衛隊は現行憲法上違反ではないか。憲法第九条は、独立国としてわが国が自衛権を持つことを認めている。従つて自衛隊のような自衛のための任務を有し、かつその目的のため必要相当な範囲の実力部隊を設けることは、何ら憲法に違反するものではない。



こちらの方は憲法上の自衛権の解釈のスタンダード・通説と言いますか、その種の事例として取り上げられることが多い答弁です。

実際には「改めて申し述べます」のとおり、これより前にも似たような話は存在し、議事録でもそういう答弁が見られます。

ここで、「なんだこれは、議事録に核兵器の話が1つも出てこないじゃないか!」とお怒りになる方もいらっしゃるかとは思いますが、核兵器の話が出てこなくて全く問題はないのです。

以前からの繰り返しになりますが、憲法9条の解釈としては、独立国としての固有の自衛権は否定されず、自衛権の行使のための必要最小限度を超えない実力(武力)を保持することは禁止されない。というわけですから、この範囲に該当する武器であれば、その種類は純法理論的には問わない(その使用に関しても論理的な帰結としては可能)わけです。

これを踏まえて先ほどの岸信介氏の答弁を見てみると、「自衛ということを裏づけるに必要な最小限度の実力ということが限度」と述べている辺り、その核保有の根拠は1954年に形作られた自衛権の解釈に起因するものであると見て間違いないでしょう。

一連の横畠氏の答弁や閣議決定に関しては、個別の武器がどうこうという話ではなくて、実際には従来からの見解のとおり、憲法上の自衛権の範囲とその限界を改めて示したものに過ぎません。個別の話に執着すると話の方向がおかしくなってしまいます。

‖ 憲法には則っている

そしてこれらは憲法第99条、いわゆる憲法尊重擁護義務に則った内容であると言えます。「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」わけですから、この条文に該当する方々が憲法の条文を真っ向否定するような解釈・見解を述べることは出来ないでしょうし、実際にしていません。

そうですね。こういうのは今流行りの「立憲主義」に基づいたものであるとも言えるんじゃないでしょうか。

「立憲主義って何だ!?」

「これだ!!」

ですね。

関連記事
スポンサーサイト

カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

comment(0) | trackback -- | edit

page top

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top