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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

反原発・ニセモノ狩りの記録9 - 再び日米原子力協定・民進党衆議院議員 逢坂誠二編 - 

民進党衆議院議員 逢坂誠二 5月26日 その3249『逢坂誠二の徒然日記』(4893)
2016/5/26 http://archive.is/Z4PR8

今日は、原子力特別委員会での質問の機会を得た。
日本が脱原発をすること、核燃料サイクルから離脱すること、これらは日米原子力協定があるからできないといろいろとな場面で指摘される。

また多くの方もそのように思い込んでいる節がある。
しかし、調べてみるとそうでもない印象を受ける。
日米原子力協定に影響を受けることなく、日本は原発や核燃料サイクルから撤退できるというのが、
事実のようだ。
今日の質疑では、そのことを明らかにしたい。



民進党衆議院議員の逢坂誠二(おおさか・せいじ)氏。原発問題について反対の立場から強い関心をお持ちということで、私も以前から注目している議員の1人です。

逢坂先生もタチの悪い「自称・反原発活動家」に再三にわたって吹き込まれたのか、日本の脱原発及び脱核燃料サイクルの最大の障害が日米原子力協定であるという「隠された真実・タブー(=デマw)」の類をご存じの様子ですね。

‖ 安易にデマに乗らない政治家は好感が持てる

しかし逢坂先生の立派なところは、安易に人の話を鵜呑みにして拡散しようとせずに、一呼吸置いた上で、ご自身でこの問題を研究されたことにあります。「日米原子力協定に影響を受けることなく、日本は原発や核燃料サイクルから撤退できるというのが、事実のようだ。」というのは、まさに仰る通りなのです。

第190回国会 原子力問題調査特別委員会 第5号(平成28年5月26日(木曜日))
2016/5/26 http://archive.is/egaXi

一部抜粋(動画はこちらからご覧ください)


○逢坂委員 ・・日本が今回、仮に原子力発電をやめましょうとか、あるいは使用済み核燃料の再処理をやめましょうといったようなことは、この日米原子力協定の規定にかかわらず、独自の判断でやれるのかどうか。

 この間、さまざま核燃料サイクルについて議論をしておりますと、日米のさまざまな取り決めがあるから、例えば核燃料サイクルというのは簡単にやめることはできないのだというような話などがよく言われる場面がございます。しかしながら、原子力協定そのものを見ると、必ずしもそういうことは書いていないのではないかという気がするわけであります。

 日本が独自の判断で、日本の政策として、核燃料サイクルをやめましょうということは可能なのかどうか、この点についてお伺いをいたします。

○中村政府参考人 日米の原子力協定第五条第一項におきましては、両当事国政府が合意する場合には再処理をすることができるというような規定になってございます。

 したがいまして、日本が独自の判断で再処理から撤退するということを、義務づけるような規定は協定上ないというところでございます。

○逢坂委員 この点につきましては、経済産業省も同様の認識でよろしいでしょうか。

・・

○多田政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの点、再処理について日米原子力協定との関係でどうかという点については、先ほど外務省さんの方からお答えがありましたように、日米原子力協定のもとで、合意があれば再処理をすることができると書いてありますが、再処理をしなければならないとは書いてない、こういう認識でございます。



○逢坂委員 ・・私ども、いろいろなところでこの核燃料サイクルを議論するときに、いや、アメリカがイエスと言わないからこれはやれないんだといったような話をよく、所与の条件のようにしてみんながうなずいてしまうのでありますけれども、少なくとも日米原子力協定上は、日本が核燃料サイクルから撤退をするということを妨げる条項はないということをこの場で改めて確認させていただきたいと思います。



○逢坂委員・・日米原子力協定の十六条の第三項、ここにおもしろい条文があるんです。「いかなる理由によるこの協定又はその下での協力の停止又は終了の後においても、第一条、第二条4、第三条から第九条まで、第十一条、第十二条及び第十四条の規定は、適用可能な限り引き続き効力を有する。」と書いてあるわけであります。

・・

 それでは協定が終わる意味がないでしょう、だからこの協定というのは、ちょっと悪い言い方をすれば、これは私の言葉ではありませんけれども、文献や書籍などでは悪の協定みたいな、協定が終わってもまだこんなに効力を有するという協定なんだから、それはもう永遠に終われない協定なんだ、これはひどい協定だというような言い方をしている方がいるんですが、これは本当にそういう規定なんでしょうか。この点について、外務省から説明をお願いします。

○中村政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の日米原子力協定第十六条第三項、この規定は、御指摘のとおり、この協定の終了後などにおきましても一部の規定が効力を有し続けるということを定めております。

・・

 一部の規定の効力をこのように維持し続けるこの十六条三項につきましては、協定の終了後におきましても、原子力の平和的利用の分野における協力につきましては、核物質などが実際に存在している限り軍事転用を防ぐ必要がある、こういった特殊な性格によって置かれているものであるというところでございます。

○逢坂委員 今の説明で理解いたしましたが、この規定、十六条の三項というのは非常に悪い規定でとんでもないものだというふうに一般的に言われている場面もあるわけですが、そうではないんだ、核物質が存在している限り、それを安全に保有する、管理するためにこれは欠くことのできない規定であるという説明だったというふうに理解をいたします。



○逢坂委員 きょうの質疑で、日本が原子力政策を変更する、あるいは核燃料サイクルから撤退をする、そういうことは日米原子力協定に左右されずに独自の判断で行うということが改めて確認をされたということだと思います。

 それから、アメリカの意向については、日本の核燃料サイクルについても理解が得られているというような話でございましたけれども、どうも巷間聞こえてくるのは、そうでもないというような声も少なくないようでありますので、その見通しを誤らないようにこれからも対処していただきたい、そのことをお願い申し上げまして、終わります。



まあこれらのやり取りは、私からすれば全て「当たり前」なんですね。議事録を読んでも何も特殊なことは一切書かれていません。

そしておそらく、逢坂先生は十分な事前調査のもと、相手方の答えを承知の上で質問しているように見えます。

実際このようなことは当ブログの連載でも全て触れてきましたし、今回のやり取りとは異なる論点も含めて、高品質かつ平易に説明してきたつもりです。

そして、この件では私などよりもはるかに原発問題に見識があり、かつ社会的信用のある方にもゲスト(メール)としてご登場いただきました。この話で初見の方は、ぜひ過去記事をたどっていただければと思います。

なお、日米原子力協定にかんしてはもう少々補足しておきたい論点もありますので、また折を見て記事にしたいと考えています。

‖ 当たり前のことを確認せず、思考停止に陥る愚

民進党衆議院議員 逢坂誠二 5月27日 その3250『逢坂誠二の徒然日記』(4894)
2016/5/27 http://archive.is/FEOwf

一部抜粋

1)核燃料サイクル
原発政策の転換、核燃料サイクルの見直しは、
日米原子力協定が存在するために、
米国の同意無しには簡単にはできない。

こんなことが訳知り顔に言われることがある。

多くの人は、それで納得する。

昨日の原子力特別委員会でその事を確認した。

結論は明確だ。

日米原子力協定を締結していても、
日本の核燃料サイクルの撤退に影響を与えない。

これが事実だ。

・・

しかし、この件に限らず、
こうした当たり前のことを確認せずに
米国の同意が必要だと思い込まされて、
思考停止に陥っているケースは少なくない。



逢坂先生の仰る通りです。当たり前のことを確認せずに思考停止に陥っていく。これこそが3.11後の原発反対運動に起こっている致命的な問題・欠陥であり、結果的に脱原発社会の実現可能性を破たんに向かわせることになるのだろうと考えています。

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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