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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

原子力基本法の「我が国の安全保障に資することを目的」として実際に検討されている事例 

原子力基本法 (昭和三十年十二月十九日法律第百八十六号) 最終改正:平成二六年六月一三日法律第六七号
http://goo.gl/F9I1P

一部抜粋

(基本方針)
第二条  原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。
2  前項の安全の確保については、確立された国際的な基準を踏まえ、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として、行うものとする。

・・

第一章の二 原子力規制委員会

第三条の二  原子力利用における安全の確保を図るため、別に法律で定めるところにより、環境省の外局として、原子力規制委員会を置く。



これは過去に何度も話題として取り上げた、原子力基本法の「我が国の安全保障に資する・・」にかんする条文です。過去に何度もお読みいただいた方は「うわっ、またかよw」と思われるかもわかりませんが、これまで何度もお付き合いいただいたお礼を申し上げますとともに、大変申し訳ありませんが、また話題にしますw

‖ 我が国の安全保障に資する・・についての再確認

ここでおさらいということになりますが、原子力基本法における「我が国の安全保障に資する」とは一体何かといえば、これは「日本核武装宣言」などではまったくなくて、一言で言えば「核セキュリティー」を意味します。具体的には核災害・放射線防護や核物質の盗難・テロ対策などの強化を推進するということになります。

ちなみに、この「安全保障」にかんしては「原子力規制委員会設置法」にも同様の文言が含まれていますが、これも核武装とは一切関連性はありません。こちらも原子力基本法の安全保障と同じ意味合いです。

原子力規制委員会設置法(平成二十四年六月二十七日法律第四十七号)最終改正:平成二七年九月三〇日法律第七六号
http://goo.gl/an5PuY

一部抜粋

第三条  原子力規制委員会は、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資するため、原子力利用における安全の確保を図ること(原子力に係る製錬、加工、貯蔵、再処理及び廃棄の事業並びに原子炉に関する規制に関すること並びに国際約束に基づく保障措置の実施のための規制その他の原子力の平和的利用の確保のための規制に関することを含む。)を任務とする。



‖ 安全保障に資するの事例

それではここからが本題ということで、原子力基本法の「我が国の安全保障に資する=核セキュリティーの強化」に基づいた実際の検討事例について、最近の報道から見ていきたいと思います。

放射性物質の盗難対策強化 規制委、病院などに義務付け
2016/6/15 http://archive.is/AHGEb #共同通信

一部抜粋

原子力規制委員会は15日、病院や研究機関などから放射性物質が盗まれてテロに使われるのを防ぐため、事業者に対し、監視カメラや頑丈な扉の設置などを義務付ける方針を確認した。
 防護措置の責任者の選任や保管場所の出入り管理も義務化する。規制委は今後、具体的な制度作りを進めて放射線障害防止法を改正し、来年以降の導入を目指す。



放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(昭和三十二年六月十日法律第百六十七号)最終改正:平成二六年六月一三日法律第六九号
http://goo.gl/IuUTcN

一部抜粋

第一条  この法律は、原子力基本法 (昭和三十年法律第百八十六号)の精神にのつとり、放射性同位元素の使用、販売、賃貸、廃棄その他の取扱い、放射線発生装置の使用及び放射性同位元素又は放射線発生装置から発生した放射線によつて汚染された物(以下「放射性汚染物」という。)の廃棄その他の取扱いを規制することにより、これらによる放射線障害を防止し、公共の安全を確保することを目的とする。



放射性物質といえば発電用途に限らず、医療や農業、工業などの分野でも広く使われています。この手の用途向けとしては定番のコバルト60やイリジウム192、いろいろありますが、どれも非常に強力です。使い方を間違えれば確実に命に係わりますし、万一、盗難→放射能汚染・テロというような事態は出来ればあってほしくないですよね。

原発 作業員に身元調査、電力会社など義務付け…規制委案
2016年7月13日 http://archive.is/rpSuO #毎日新聞

一部抜粋

 原発内にテロリストが作業員を装って侵入するのを防ぐため、原子力規制委員会は13日の定例会で、作業員の身元調査制度の導入を盛り込んだ規制委規則案を公表した。海外渡航歴や薬物歴などについて、必要に応じて証明書や面接などで確認する内容で、電力会社など事業者に義務付ける。導入されれば国内初。規制委は14日から8月12日まで意見募集し、8月下旬の施行を目指す。

・・

 身元調査制度は主要な原子力利用国のほとんどで導入されているが、日本では個人情報保護を理由に導入が見送られてきた。国際原子力機関(IAEA)は2011年1月に導入を勧告しており、規制委で具体的な制度の検討が続いていた。
 規制委の担当者は取材に「自己申告に基づいて調査するので限界はあるが、現状よりはきちんとした身元確認ができる」と話している。



「もし原発がテロリストに狙われたらどうしよう!」と、誰もが一度は心配するとは思いますが、日本の場合は福島原発事故が起きる前までは、「我が国には原子力安全文化が根付いている」などとして、まともに取り扱って来なかった分野の一つです。身元調査は作業員の方のプライバシーや作業効率の低下等、いろいろ問題もあるでしょうが、作業員に扮した工作員やテロリストによる内部情報の流出や破壊活動への対策は、たとえ原発が止まっていても大変重要です。

このようなわけで、原子力基本法、あるいは原子力規制委員会設置法における「我が国の安全保障」とは、核武装とは全く関わりが合いが無いということです。しかし、どういうわけかこれらが核武装を意図したものだと主張される方が後を絶たないわけですが、私にはまったくもって理解不能です。

私としては、先に上げた例は「我が国の安全保障」のために推進した方が良いと思いますがw

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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