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冷やし狸庵

原発・エネルギー問題を静かに考えるブログ。

原発推進の核武装論者は3流である 

現在、某新潟県では知事選の真っ最中というわけですが、一部方面からの、とある候補者の過去の言動が立候補以前と直後で全く異なっているという指摘に対して、「大事なことは過去ではなくて今じゃないのか」といったフォローをされる方が見受けられます。

私もそのような話には一理あると強く心を打たれ、「たしかにそうだな、自分の考え方は少し過去にこだわり過ぎていたかもしれないな」と、そう思った次第です。3年も昔の話でとやかく言うより今じゃないかと。

‖ 稲田防衛相の過去と現在

大事なことは過去ではなくて今である。そうであるならば、以前記事でも取り上げたことのある稲田朋美防衛相もまた、今に生きる人と言えるでしょう。防衛相就任前は一部から指摘されていた強固な核武装推進論者であるという前評判の悪さを払しょくし、安倍内閣の下で核兵器の無い世界の実現のために職務に当たっています。

稲田氏は防衛相就任直後に過去の主張を事実上は撤回されているわけですが、今回お出ししますのは、先日の民進党の蓮舫代表とのやり取りにかんする記事です。

「核」で過去の発言追及…稲田氏に集中砲火
2016/10/6 http://archive.is/sPvCK #読売新聞

一部抜粋

 蓮舫氏は、「当時は核保有を検討、今は非核三原則を守る。なぜ変わったのか」として、稲田氏が野党時代の2011年に月刊誌の対談で「日本独自の核保有を国家戦略として検討すべきだ」と発言したことを追及した。稲田氏は「(民主党政権)当時は安全保障、防衛に関する大変な危機感の下で対談をした」とした上で、「現在、核保有を全く考えていないし、考えるべきでもない」と答弁。



稲田氏にかんしては、当初は、「タカ派の核武装論者が防衛大臣に!」なんて危惧されていらっしゃる方も多かったように思います。しかし、実際に稲田防衛相としては、5年前の持論である「日本独自の核保有の検討」に着手することはせず、記事のとおり、安倍内閣の方針に従い、「核なき社会を目指すために全力を尽くす」と発言しています。核武装なんてもってのほかで、考えてもいけないと仰っています。

このように、稲田氏の過去はさておき、防衛相就任後の今は立派な非核論者に更生されました。

‖ どうすれば日本は核武装ができるかを逆算して考えると矛盾が出てくる

しかし私が不満なのは、国会でこの手の話が出てくるときは、たいていの場合は通り一辺倒の批判に終始してしまうのですね。誰々が核武装発言をしたからけしからんとか、今回であれば過去の発言がどうこうというパターンです。結局のところは、主たる内容が「核武装発言をしたことへの批判」であり、私はこれではまったく建設的ではないと思うのです。

私は以前、稲田氏に関連して、稲田防衛相は核武装の議論を事務方に指示するべきという記事を投稿しましたが、結局こういう話は、一度徹底的に、「日本はどうすれば核武装できるのか」を議論した方が早いと思うのです。

日本が実際に核武装をするためのハードルは多岐にわたりますが、特に重要なのが国際関係になります。

仮に日本が核武装に着手するとして、それが日米関係(同盟)に影響を与えないのか。あるいは国際社会はどのような対応を(国連憲章上、日本は未だ敵国という位置付けです)取るのか。

日本が今まで批准、あるいは締結してきた原子力の平和利用、核実験の禁止にかんする国際条約、二国間協定(NPT・CTBT、原子力協定、核査察を担当するIAEA)等、自国の都合だけで核武装できない要素も多く、一方的な破棄・離脱は現実性を欠く。

そして、これまで唯一の被爆国として非核外交を続けてきた日本が核を保有することにより、実質的には国際的な核の秩序、核不拡散体制が崩壊する可能性が高い。日本が核武装をするのであれば、核の秩序が無い世界に対応した核戦力を整える必要が生じてくる。

このような議論を重ねて行けば、日本の核武装はほとんど絶望的であることが明らかになり、今後は誰も核武装について言及する議員は出て来なくなるでしょう。

‖ 3流の実例と正しい批判の方法

2012衆院選 福井一区 稲田朋美
2012 http://archive.is/KcbU3

一部抜粋

問6:(原発再稼働)原子力規制委員会は、原発の再稼働に関する新たな安全基準を策定中です。今後の原発再稼働について、あなたの考えに近い方を選んで下さい。
回答:1. 新基準を満たした原発は再稼働すべきだ

問7:(原発ゼロ)2030年代の原発稼働ゼロを目指す政府の目標について、支持しますか、しませんか。
回答:2. 支持しない

問14:(核武装)日本の核武装について、あなたの考えに近いものを一つ選んでください。
回答:2. 今後の国際情勢によっては検討すべきだ



2014衆議院 福井一区 稲田朋美
2014 http://archive.is/Np9w2

一部抜粋

問7:原発は日本に必要だと思いますか。
回答:1. 必要だ



稲田氏も含めて、こういう話は誤解されている方が多いのですが、日本は原子力の軍事利用と平和利用の両立は出来ません。つまり、核兵器と原発の両取りは出来ないということです。日本はアメリカからいつでも核武装することが認められているから再処理工場やウラン濃縮工場を持っているなどと仰る方がたまにいるのですが、それは全然違いますよとw

原発を推進されている方は、これらの本来は相矛盾する話を両立できることを前提に、例えば核武装をするために原発(技術)が必要なのだと仰る方も少なくない印象ですが、そのような意見は原発推進の本流からすれば、単に推進の足を引っ張るだけの空しい政治的願望に過ぎず、すなわち3流扱いということになります。

本来民進党は、今回の件において単に稲田氏の過去の核保有発言を取り上げて批判に終始するのではなくて、核武装と原発の推進の両立という矛盾を徹底的に追求した方が議論としては面白くなっていたと思います。

例えば蓮舫代表が、「どうすれば日米関係を維持しながら核武装と原発推進を両立できるのか教えていただけますか?」と質問すれば、おそらく稲田防衛相は何も答えられなかったと思います。

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カテゴリ: 冷やしたぬき放談

テーマ: 政治・経済・社会問題なんでも  ジャンル: 政治・経済

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